燃えるような赤や黄の葉も、次第に乾いてきて、
靴でふむとパリパリ割れる音が山に響きます。
この時期、中条の山の上の方では野沢菜採りツアーをやっていて、
漬け物用に、と収穫に来られる方とぽつりぽつり車ですれ違います。
ちょっとのぼったところに、草木で染めものをされている「のとゆ」ご夫妻のお宅があります。
お顔見にうかがったら、ちょうどユキオさんが、藍に染めあがった布を干してらっしゃいました。
染めたての水分を含んだ藍のうつくしいこと……。
ユキオさんが染めた布を、ノブコさんが服や帽子などに仕立て上げます。
この深いみどり……柘榴(ざくろ)で染めた上から、藍を重ねたのだそうです。
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翌週おひるをごちそうになりました。
やっぱり、スパイス調合するのお好きだって。そんな気がしました。
雑穀や根菜がいっぱい入ったカレーを、おなかいっぱい頂きました。
ご夫妻のお話には山の草木や動物のことがふんだんに出てきて、
おふたりは山の一部、という感じがします。熊や鹿と近い目線で山の一部になっている。
ご自身で焙煎されている豆で、毎回ちがったブレンドの珈琲を入れてくださるユキオさん。
珈琲を抽出する姿は、まるで儀式のようです。
夕方になると一気に冷える山。
これもまたお手製という薪ストーブのじんわりしたあたたかさは格別で、
パチパチいうストーブの横に居座り、
ずっとこのままいたいなあー、ほんとにココは現世なのかなあー、いやいや日が暮れる前に下山しなくては…と後ろ髪ひかれながら山を降りました。
のとゆご夫妻、来月にはじめての“個展”を開かれるとのこと、たのしみです!
[ ※2011.11.25の日記 ]