モチモチの木
柿の木も葉をおとし、
しわが寄りはじめた柿だけが枝からぶらさがっています。
その光景を毎年見るたびに、「モチモチの木」を思い出すのです。
滝平二郎さんのごつごつとした線で切り出されたあの絵です。
たしか話しの中の木はトチの木だったように思いますが、
終盤、枝の先にまぶしいほどの灯をともしたあの木の姿とかぶるのです。
昔はこわくてしょうがなかった絵本なのに、
おとなになってこの絵本がとても美しく感じられるのはなぜでしょう。
日本の昔ばなしや民話に共通して言えることのように思います。
それにしても木というのは、みごとになまめかしい姿をしているものです。
2005.11.27
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