黒姫童話館へ
わたしの住むところからは鬼無里、戸隠、飯綱と山々を走って2時間半。
6年ぶりに黒姫へ足を運ぶ。
すでに半袖ではいられない秋の気候に変わっていた。
車を停めてシャトルバスで到着。
ちょうど近くのコスモス園も満開で
美しい光景が目の前をよぎっていくのであった。
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グリム童話から、信濃の民話まで、数々の童話が集められている。
ミヒャエルエンデのコーナーも。
子供達は古くからの日本の民話よりも、
ムーミンやプーさんやピーターラビットの方が好きみたい。
それにしても、日本の民話のおどろおどろしたところは、
いつ読んでもぞくっとするものである。
というよりそのいさぎよい程の残酷さ、恐ろしさは
大人になっていくにつれてより増して感じるような気がする。
(ひさしぶりに『飯喰い女房』を読んでオモウ....)
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洋書の絵本が豊富だったので、見入ってしまう。
文章がわからないぶん、すべてが造形的にみえて、
日本語版を知っているものでも絵の鮮やかさが違うように思う。
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いわさきちひろの黒姫に設けた山荘を移築した建物は、
こじんまりとして、でも不思議に落ち着く雰囲気だった。
彼女の絵の中で惹かれていた薪ストーブがあった。
赤いやかんがその上におかれている絵だった。
作品とそのひとの暮らしとが繋がって、
時空をこえて接することができたような気持ちになった。
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前に来たときは2月。一面銀世界だった。
この広大な景観のひろがりといったら......。
豆粒ほどにみえるこどもたちは
風にふかれて飛んでいきそうなほどだった。
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戸隠のおいしいお蕎麦を食べ(本当にうなるほどおいしかった)、
薫りただよう手作りベーコン屋さんでかたまりをふたつ買って帰路につき、
(こういうモノに目がないcobaである。)
秋のはじまりの思い出となった小さな旅を、
ワインと共にしみじみと振り返ったのであった。
2002.8.