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震災から10年





その大地震が起こったとき、わたしは京都の下宿にいて、ずどんと突き上げるような揺れに飛び起きて、慌ててテレビを付けました。情報は混乱していました。幾人かと電話で無事を確かめあった後大学に行き、部室で神戸や芦屋など近辺に住む仲間達の安否を皆で心配していました。みるみるうちに増えていく犠牲者の数。テレビから流れる崩壊した被災地の映像。これは現実のことなのか、と頭の中がぼおっとし、なかなか実感として受け止められませんでした。あの時が止まったような衝撃の出来事は今も強く体の中に焼き付いています。

仲間の中には幸い犠牲者はいませんでしたが、自宅が崩壊したひと、隣人が亡くなられたひとなどから聞く現状は、想像をこえていました。当時はそれを大学生なりの明るさで乗り切っていたように思います。

あの頃の仲間が、それからの10年をどのように歩んできただろう、と思います。10年という日を迎えて、今日はみんなの気持ちがあの日に戻っているような気がします。



2005.1.17.




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