ふたたび

息子が産まれて、大阪の父母、東京の父、わたしの弟達、いとこなどが顔を見にきてくれたりして
あっという間に1ヶ月がたち、2ヶ月近く共に住み込んでくれた母も帰ってしまった。
いよいよ自分達だけでの暮らしがはじまった。

頼れるヒトが近くにいた間完全になまっていた主婦魂(?)が復活。
明日のおべんとうや朝昼の献立を考えながら台所をやりくりするのも、洗濯モノを干すのも
ひとつひとつが楽しいなあ、と一息ついて茶をすする。

はっと顔をあげると、掃除機をかけたばかりの部屋はすごいことになっている。 おもちゃはもちろん、
おせんべ、びりびりの新聞、整理したはずの本、脱ぎっぱなしのパンツ。散乱に加えて豆乳が辺り一面にこぼしてある。
その上でおねーちゃんがびちゃびちゃと足踏みしていたりもする。

こういう一つ一つの2才児の行動にぴりぴりしていては身が持たない。わたしは無言で後始末をする。
一度怒鳴ったらキレてしまいそうで、(もしくはヒステリーを起こして泣いてしまいそうで)なるたけ冷静をよそおう。
ごはんを全部ジュースのコップにいれて「まぜまぜ〜」と歌いながらぐちゃぐちゃにしていても、 ひな人形のぼんぼりが踏みつぶされていても、机やたたみ、布団に意味不明の落書きをされてもだ。サバイバル我が家。

のんきに構えているわたしですら、夕方には神経が持たずにいらいらして怒鳴る事も多くなってきた。
悪循環。おねーちゃんの暴走も休息というものを知らない。

微動だにせずベットで眠る赤ん坊が仏のように思える。
事実彼にむきあっているとほっとする。すべてをわたしにゆだねてくれているから。

「いつかくうも聞き分けよくなってくれるよ。それまでの辛抱だよ。」とダンナは言うが、
その頃にはこの赤ん坊が怪獣と化していることだろうな...と思い、そそくさとベットに倒れ込むわたし。

そんなこんなで、食事の用意と洗濯と掃除と子供の世話の繰り返しで気力を使いはたしているのであった。
早くあたたかくなってくれ....お外にでたい....。



2001.3.1






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