縁側の戸を開けると、
あなたは靴も履かずにいちもくさんに庭に出て、
あちこち指差し、「きれいきれい」と言っている。
毎日違う花が咲いて楽しませてくれるこの季節。
あなたにとってはお外は宝でいっぱい。
たとえ指の先ほどの小さな草花であっても、
見逃さず「きれい」と言ってあげている。
世の中こんなにきれいなものがいっぱいあったのか、
とママは気付く。
でも、
それを教えてくれるあなたが一番キレイ。
ああいい天気。
今日もあなたは、
ありを追って地面にねそべり、
水仙の花にとまるちょうちょにいないいないばあをしている。
2000.4.29
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