娘のバレエ発表会。
彼女がバレエを習ってもう2年になる。2年ぶりの発表会だ。
前回は習い立てなのもあり、すっかりお遊戯会状態だったが、
今回は熱がはいっている。

・眠りの森の美女のカナリア役で、ソロもあるという。
・四羽の白鳥を踊るという。(即ドリフが思い出される悲しき親世代...)
・バヤデールというインドの踊りで、先生を主役に、舞姫をするという。

週二回バレエレッスンに通っている娘。
先生がとっても美人(長野の草刈民代)なのと、娘自身が夢中で頑張っているのとで、
その心意気をかって親は送り迎えをするばかりで、
実際バレエがどの位上達しているのかほとんど知らなかった。
(時々開脚をやってもらって、”体やわらかくなったね!”とほめるくらいで)

今回は私自身、二度のゲネプロの手伝いと準備の裏方ボランティアもさせてもらって、
ステージにどっぷりかかわらせていただいたのはありがたいことだった。
(こどもにメイクしていくのはおもしろかった。
真っ黒アイラインにつけまつげ、シャドーは青で、その上に真っ赤なラインをひく。
目の下にわざわざ黒のアイラインを一本ひく。眉毛はながーく。口紅は真っ赤。ほぼ妖怪状態です。
でもステージメイクってそういうものらしい。こどもはきゃあきゃあいって喜んでいた。)





ステージ、見事だった。緊張する娘には、
「失敗するっておもわないで、にっこりやっておいで!」と背中をおしていたのだけれど、
二年間ってこんなに子供を成長させるものか。
指の先脚の先まで気をつかって、のびやかに舞う。
グループの中で一番年下の娘は、次のポーズへ向かうのが一番早いのが
またあどけなさの残るような印象でいい感じだった。

プロのバレエ(レニングラード国立バレエの「くるみ割人形」)を初めて見に行ったときを思い出した。
その時娘はバレエを習い始めて半年だった。
あこがれるバレエのステージ、というものをはじめて見て、
夢のたいせつさ、というか娘の持つ無限の可能性とその自由さに思わず震えた。
二年を経て、娘は今や堂々とステージにたち、自らの役を演じきり、踊ることを楽しむまでになった。
これからはどのようになるのだろう!

先生が涙を流して、保護者達に気持ちを伝えてくださった。
「こどもたちのがんばりに私自身本当に感動して、自分も5年ぶりに舞台で踊ろう、という気持ちにさせてもらいました。
この2年間の子供達の成長ぶりはすばらしいです。
それも保護者の皆様が、こんなおっちょこちょいの私をあたたかく支えてくださっているおかげです。」と。
こちらももらい泣き。

娘の先生は、関東で活躍されたあと長野にこられて、
ほんとうにおひとりで子供達を地道に教えてくださっている。
教室も地区公民館みたいなところだし、保護者のお金の負担も習い事として最小限な位だ。
発表会は、子と先生と親とで手作りでつくりあげたあたたかさがあって、
よかったなあ、という余韻がいつまでも私の胸の中に残り続けている。

子供が成長するっていいことだなあ、とこういう瞬間つくづくおもうのだ。


2008.11.
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