友人が、
「ここのあじさい、ほんとうに綺麗だよね」という。
この季節、村のあちこちで
ブルーやうすむらさきの紫陽花が花を咲かせている。
もうつかわれていない井戸のまわりに、
いろとりどりの紫陽花が花を咲かせている。
毎日とおる道にある風景。
そのようすにあらためて友人と目を留め、
言葉をかわす。
「見事な配色だねー。きれいだねー。」
「あじさいって子供のころあんまり綺麗だと思わなかったよね-。
あじさいが綺麗と思うって、年かねー。」
わたしがカメラを構えて写真をとっていると、
脇のはたけのおばあちゃんが
「ここのあじさいは、キレイだよなあ。
あじさい祭りだなんてこないだも話してたとこだ」
と農機具を運びながら声をかけてくれる。
このあじさいの持ち主の方もとおりがかり、
「ことしは雨が多めだから、
どこのあじさいもとってもきれいよね〜、
写真も趣味なの?どんどん撮って。」
とにっこりしてくれる。
ささやかだけどあたたかいことば。
心を柔らかくほぐしてもらえたような今日の朝。
前回の日記でいろいろ心配してくれるひとがいて感謝。
生きているといろいろな不条理にまきこまれるもんだ、といわれる。
自分だけならいいんだけど。
子供が不条理にまきこまれるのは、
何倍も辛い。
キレイなものをキレイだね、といって
言葉を交わす。
ただそのように暮らしたいだけなのに。
2007.7.9
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